チベット医学

現在は中国領ですが(チベット自治区) 医学的にはむしろインド医学に 近いといえます。 仏教の一派のラマ教の僧侶が学び、実践していた医学です が現在は大学制もあり(チベット大学)誰でも学ぶ事が出来ます。
しかし医学理論 に7年、実践に3年と臨床には計10年を要するそうです。
難しい脈診の修得に多くの時間が 割かれます。
診断法は脈診や尿検査が重要な点はインド的ですが、 治療を薬餌と鍼灸で行う ところは中国的といえます。 インド医学と違って、外科学は発達していませんが、(外科手術は内的エネルギーの消耗と捉え避ける為) アーユルベーダと中国の両方の伝統医学の長所を兼ね備えて 持っている点に特徴があるといえます
僧侶が医師として病人の治療に携わることは、 心と身体を表裏一体として”癒す”訳で医学のあるべき方向をチベット医学は古代より変わらず 維持してきたと言えるのではないでしょうか。

中国医学と違うところ
●宗教(ラマ教)が基本にあり(医師に最も求められるのは”慈悲心”) 医学理念はむしろインドの"アーユルベーダ”に近く研究、教育も殆ど僧侶(学僧)により 行われている。

●診断法が違う。
脈診.問診.尿検査で診断しますが、尿検査はアーユルベーダの発見、発明であり (0=ゼロの発見とは随分趣が違うけど)中国伝統医学では診断に普通は用いません。
●薬剤の原料が違う
主な生薬原料の薬草が取れる中国東部(吉林省など)と山岳部チベット(標高4000M級) では植物層が違う為、治療に使われる薬草も違い、他にも宝石や(金、銀、翡翠、ルビー、E.T.C.を粉末にして飲ます)   鉱物薬を多用するなど 中国の処方とかなり違う。
この厳しい山岳地で採取された薬草は特に効果が高いことで知られ、昔から政府高官などへの貢ぎ物として北京に運ばれていたようです。
医学研究機関
1950年中国による侵攻で法王ダライ.ラマ14世はインドに亡命、1959年北インドのダラムサラに 亡命政府を設立、因ってチベット医学研究機関であるチベット.メディカル.センターは このダラムサラにあります。 それに、チベットの首都ラサにあるチベット大学とが、チベット医学研究の二本柱です。



チベット.ネパールで行われている”ガン治療法”を大変ユニークなので紹介します。

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