「頭痛」は日常、本当によく見られる症状です。急性、慢性どちらの疾患にも頻繁に現れます。
ここで「頭痛」を引き起こす疾患をざっと並べてみましょう。

まず頭部そのものの頭蓋腔内の疾患、重篤なケースでは脳出血や原発又は転移性の腫瘍などです。
また周辺の神経性、機能性疾患。あるいは高血圧。耳鼻咽喉科の疾患では蓄膿症(副鼻腔炎)や中耳炎。眼科では緑内障や、パソコンなどによる眼精疲労でも起こります。
細菌やウイルスによる急性、全身性感染の疾患、つまり風邪や上呼吸道感染などですね。
特に病気でなくとも、寝不足、二日酔い、肩凝りなどなど、「頭痛」はさまざまな身体の変調によって引き起こされます。
それに精神的な苦悩によっても引き起こされることは、悩み事がある時に「~には頭が痛い」と表現するが如しです。

タイムラグはあっても、どんな体の変調からでも頭痛は起きて不思議ではないのですが、実際には頭痛の95%は重い病気が原因ではないといわれています。

これは逆に5%は危険な頭蓋腔内の疾患だともいえますから、激しい頭痛に意識障害や視覚異常などが伴う場合は、すぐにも「脳神経外科」のある病院へ急行して下さい。

ポピュラーな疼痛のもう一方の雄は「腹痛」ですが、こちらは頭痛ほど万遍なく色々な疾患にくっ付いて来るとは言えません。
子供は精神的バランスを崩すと「自家中毒」なる「腹痛」を起こしますが、もし大人が同じ状態ならきっと「頭痛」を起こすのでしょうね。

子供の仮病も圧倒的に「腹痛」ですから、「腹痛」は子供時代では最も身近な痛みなのでしょう。
むしろ、子供が頭痛を訴えたら、ただ事ではないと疑ってみるべきですね。

ツボは最もストレスの多くかかる部分に密集して現れますが、それはつまり、体の中でも最も重要な部分で,仕事量に応じてトラブルの種類や量も多い、従ってツボも多く現れると言う訳なのです。

それが結局、子供時代はお腹エリアであり大人では頭エリアなのだという事でしょうか。

今、ちょっと数えてみましたら頭部にはざっと140以上のツボがありました。
身体全体でツボの公式認定数(?)は679個ですから約2割のツボが頭に集中しています。ツボは人間以外の動物にもあるのですが、頭にツボが集中しているのが人間の特徴です。

(ちなみに、ツボの少ないエリアは両方の脇腹と太股の周囲です。)

ですから、「頭痛」がよく現れるということは、大事な働きをしていている頭の内部トラブルを出来るだけ早く確実に伝えようとする意味と、直接「頭」の障害でなくても他の部分のトラブルが長引くと「頭」という最も大事な部分に痛みを発信させ我々に手当てや養生の必要性を伝える「御注進!」の信号としてのシステムが「進化」によって備わったのではないでしょうか。

肝心の頭痛のツボ療法ですが、危険な5%以外の頭痛には鍼灸やツボ療法は大変高い効果を発揮します。
特に鎮痛薬による対症療法以上の治療法を求めておられる方には最適ですね。

ここでは、頭の痛む部分を全体、前、後ろ、横、頂上と分けて治療のツボを記します。

同じ部分の痛みでも効果のあるツボは体質や他の症状などにより個人差がありますので幾つかのパターンを並べています。
それらのパターンを出来れば一つずつ試して御自分に効く「ツボパターン」を見つけて下さい。

痛む部位をクリックして下さい。ツボの名と画像が出ます


前頭部痛 側頭部痛 頭頂部痛 後頭部痛 頭部全体
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