どうして手で健康がわかるの?

この説明は少し難しいかも知れません。でも「ツボ」にとってはとても大切な考え方ですからぜひ読んで下さいネ。

Q:どうして手で体の健康状態が分るのですか?

A:一言で言えば顔や手足の様な身体の末端部分の方が内臓などの身体の中の情報やトラブルが現れ易いからです。東洋医学を知らない人でも実は日常的にそのような事実を知っているんですよ。例えば、口の端が切れたとき、口内炎が出来た時など「口」そのものに問題があると思う人は滅多に居ないでしょう?口端が切れた時は胃腸が悪いのかな?とか、口内炎に成ったときも体調が悪いに違いないと考えるでしょう? 
例えば「老化」についても、まず末端の眼に「老眼」となって確実に知らせてくれます。同じく手や顔、首筋などの身体の末端部にもごまかしが効かない形で表れます。内臓に近いお腹や背中の皮膚を見ても年齢は分りにくいものですが、身体の末端部にはしっかり老化減少が見えているんですね。

実は身体以外でも私達は「末端部」「すみっこ」を見て実体をチェックする習慣が有りますね。お掃除がしっかり出来ているかチェックする時は部屋の隅っこが綺麗に成っているかを見るでしょう?昔は障子の桟を指でこすって意地悪くチェックしたようですがこれもやはり同じです。現代ならば冷蔵庫の中をチェックする感じでしょうか。
「おしゃれ度」も着ている洋服ではなくて末端部分の靴や小物使いでもっぱら判断するでしょう?
つまり、ある1つのエネルギーやパワーの実力は、そのエネルギーやパワーをメインの本体部分ではなく「末端部」や目立たない「隅っこ」まで十分に満たす事が出来るかどうかではっきりしてくるのです。
「手」で健康をチェックするのは「手」という身体の末端部分に身体各部分のエネルギーの強弱や実相が現れているからなのです。 身体の隅々まで血行が良くエネルギー、力が充実していれば健康状態は万全なはずですね。

この点は「ツボ医学」にとても大切な部分なので、しつこい様ですがもう1つの例え話をいたしましょう。 
まず分りやすく血液の流れが悪い場合を考えます。
ここに2つの水道の蛇口があります。片方の蛇口には10センチのホースをくっ付け、もう一方の蛇口には10メートルのホースをつなげます。そしてどちらも全く同じように5%分だけ蛇口を絞って流す水量を減らしたとします。一体どちらの長さのホースの方がその僅かな水量の減少をしっかりチェック出来ると思いますか?
わざわざ実験しなくても長いホースの先の方が水量の減少がはっきり見えるはずだと察しが付くのではありませんか?
本体部分の近くは少しぐらいパワーが下がっても影響はすぐには分り難いものですが、末端部迄行くと本体部分の衰弱がはっきり明確に成ってくるはずです。
今や日本中が不景気なご時世ですが、会社もおそらく同じでしょう。地方の支店や営業所が元気な時は、その会社にパワーが有り本当に繁栄している時です。逆に会社が傾く時は本社から遠い地方の営業所から真っ先に景気が悪く成るはずです。

エネルギーやパワーに関しては人間の内臓のパワーも同じです。心臓が悪い人の心臓部分の皮膚を見ても何ら変わらないものですが、手の指先や爪を見ると血行が悪い変化が現れ痛む事も多いのです。この心臓と指先〔小指)の関係は今や現代医学の心臓専門医によっても認められています。このように内臓などに問題があると手にも何らかの異変がしっかりと現れるのです。もっとも人間の身体は所詮は1つの物体ですから、内臓もお互いに支え会い影響し合っています。 1つの内臓の不具合が長く続くとやがて全体に悪い影響を及ぼすのです。もちろん手自体に問題がある場合も有りますから、手全体がひどく痛い場合やしびれが有る時はやはり精密検査を受けましょう。

ご存知のように「ツボ療法」とは現れたその問題部分〔ツボ)を見つけては色々な刺激を与えます。そして与えた刺激波がツボが現れたルートを介して末端部から体幹部に逆方向に伝達しエネルギーが弱っている本体部分の修復や調整を図る治療方法です。
つまり「ツボ」は治療するポイントでも有り、病気診断の為のポイントでもあるのですね。中国文化の長い歴史の中で膨大な数の鍼灸師により、どの「体表部分」「末端部」「端っこ」がどの内臓諸機関に関係しているかが研究されまとめられて「ツボ」を使って病気を治す「鍼灸医学」が出来上がったのです。高い医薬品を使わずにツボによって生命の自然治癒力を利用して病気を治す「ツボ」は経済的な「省エネ療法」という新しい観点からも合理的な未来型治療法として見直されているのです。

   
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