「ツボ」がつぼ”と呼ばれるのは、入り口が小さく中が広い、まさしく「壺」の形に、皮膚とその下の筋肉が形作られているからです。 例えば入り口が広い器は壺とは言いません。 (右の図は壺でも、左の図は違いますね。) |
では何故このように皮膚が壺の形に凹むのでしょうか。 一言で言うと、その部分(局所)の皮膚の栄養状態が極端に悪くなっているからです。 その為に皮膚の張りや色つや、弾力性が劣り、その下の筋肉もやせてしまっているのです。もし30才の患者さんがいたとして、身体全体は確かに30才の張りや色つや弾力性を持った皮膚をしていても、ツボの部分は80才の老人の様な皮膚と筋肉になってしまった感じなのです。 つまりツボというのは局所的な血行不良による表皮(その下の筋肉も含む)の劣化状態と言い換える事ができます。 表皮の細胞が劣化して均一に整っていない為に皮膚面に当たった光も乱反射をしますので、周りの皮膚に比べてツボは少し暗く見えます。(とても微妙ですが)つまり色つやが悪いという訳です。 皮膚の下の筋肉に弾力性がないというのは筋肉が痩せて密度が落ちている事で、その部分に電流を流すと(患者が電流計のマイナスの端子を持ち、プラスの端子をツボ部分に当てる)ツボ部分は抵抗値が低く極端に電流が多く流れます。(怪我などで傷がある部分とは区別します。) この事実を利用して電流計を使ったツボ探索器も各種販売されていますが、ツボはたくさん現れますから、電流量の多いところを片端から指圧なり鍼などをやっていては大変です。 漢方的診断法で全体像を診ないでこの機械を使うだけではツボの優先順位が判らず、実際に病気は治せないでしょう。 また「ツボ」治療法と称する雑誌の記事や本などでは、ただ単に寸法で位置を記していますが、前述したような壺状態に皮膚がなっていなければそれはツボではありません。 以上をまとめますと「ツボ」は押しても凹むので判りますし、正確には目にも見えるものなのです。 では何故「ツボ」が身体のどの様な仕組みで体表に現れるのか、これはまだ解明されていません。ですから、ここから先は全く私<松岡>の仮説と言うことになります。 |