男性 age = 30to39 メッセージ =多汗症で悩んでいます。 何か効き目のあるツボはあるのでしょうか? |
どうも返信が遅くなってすみません。では早速ながら多汗症のツボについて行きましょう。 えっと「多汗症」はですね、中国医学では総じて「汗症」って言ってますね。気温が高い訳でも厚着でも無いのに周りの人と比べて汗を沢山かく人を指します。風邪に代表される感染症、自律神経の失調、内分泌疾患〔バセドー、更年期障害など)、精神的疾患などの時にもこのような状態に成ります。そして中国医学では汗の出方や様子によって幾つかに分類して対策法を考えています。 ちょっと動いても汗がでるのは「自汗」。寝ている時に出るいわゆる「寝汗」は「盗汗」と言います。身体の油が絞り出されているように、テカテカ・ベタベタした汗を「脱汗」。いわゆる「冷や汗」は「戦汗」。汗に黄色い色が付いていて白いシャツなど染まって見える汗は「黄汗」とも言います。どちらにしても不要な「汗」をかくのは「体力が弱っている」事を示しています。
●「合谷」は鍼灸治療で最も良く使うツボの1つで、つまり多くの症状に効く便利なツボです。主な効果を並べても頭痛、歯痛、鼻炎、喉痛、腹痛、便秘、生理痛・・・etcと本当に多彩ですが、実は「汗」の異常にも高い効果が有るのです。「多汗症」ばかりか「無汗症」も治療します。つまり身体の水分代謝を含めた様々な代謝異常、不具合を元に戻そうとする働きがあるのですね。このツボは手の親指と人差し指の間にあります。人間の人間らしい行動である手を使う行為はまずほとんどがこの二本の指が中心になって行います。 ですからこの部分は人間の脳の最も重要なコントロール下にあると考えて良いでしょう。実はこれは逆に脳が受け取っている身体情報の多くがこの部位に表現〔開示)されている可能性をも示しています。 ※早い話「ツボ」=「鍼灸医学」の効果を信じるかどうかは、身体と脳の中枢が双方向に情報を交換し合っているという理論を認めるかどうかの一点にかかっている訳です。 ですから脳の重要なコントロール下にあるという事は逆にこの部位に対する刺激情報は直に脳の中枢に送られるはずです。人間の行動の基本である「手」を動かす動作の、その又基本の親指と人差し指を動かす基点(力学的には支点)部分がつまり最も効果の高いツボ「合谷」であると考えるのは(実はこれは全くの私見なのですが・・)論理的にも整合しますよね。ツボを使う治療がまだまだ異端でオカルトまがいに扱われるのも、未だ現代の最新医学においても脳の仕組みや働きの99.99%は全然解明出来ていないと言われていますから無理無いのかもしれません。もう1つの汗のツボ「復溜」は腎経というルート上に有り、やはり水分代謝異常を治すツボです。寝汗、多汗症以外でも足のむくみ、水のような便、腹水なども治療します。画像は下のほうにまとめています。 これらのツボの刺激方法はゆっくりじんわりと指で押す方法、米粒、スナップの凸面などの突起物を貼る方法、お灸〔千年灸などの温灸で良い)等々がありますがご自分のやりやすい方法を思考錯誤しながら刺激して下さい。特に④の陽虚症の方などは身体が冷えているのでお灸が一番相応しいです。どのタイプの方も面倒ですが、この症状にはやはりどちらかと言えばお灸が良いですね。
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