★ 指のしびれ、こわばり ★
> 名前 = KAIJIN
> age = 40to49
> メッセージ =
> はじめまして。最近、東洋医学に興味を持ちメールさせていただきました。
> 数年前より、両手の指の関節のこわばり、しびれ、力があまり入らないなどの症状> で悩んでいます。
> 総合病院で2回ほど色々な検査をしましたが、これといって原因がなく血液検査をしてもリウマチの疑いもありませんでした。結局、肩こりだろうとの事です。
> また、乏精子症で不妊治療のため、数ヶ月前より「補中益気湯」を服用していまが、なかなか効果がでません。
> 自宅でお灸を試してみようと思うのですが、それぞれに効果的なツボを教えてください。


こんばんは、ツボ探検隊の松岡です。
さて早速ですが、
お書き成った症状から察すると、やはりリウマチや中枢神経系の病気を疑いますが、精査で問題なしということで、良かったですね。
以下に説明させて頂く病気と比べますと「病い」の軽重が丸で違ってきますからね。

まず私の治療院でも最近めっきり増えているのは、手首内部の問題で起きる、
①手根管症候群です。
これは手首の手根管内を通っている正中神経が何らかの理由で圧迫されて痺れや強ばりが生じる病気です。
様々な手を酷使する仕事の人に多い疾患ですが、患者さんは女性が多いです。
症状は手のひら側に現れます。指の痺れ、痛みや感覚異常(ピリピリ、チリチリ、ジンジンなど)が現れます。
進行すると夜間痛が起きたり、親指や人差し指に力が入らず、小さな物がつかみ難くなります。(手の甲側は痺れません)
女性は更年期や妊娠中の発症が多いことからも、ホルモンや血液の化学的バランスの崩れが促進因子と成っているのでしょうか。
男性ですと糖尿病、痛風、甲状腺機能低下などの疾患も発症リスクを高くしているようです。

他の大きな可能性としては首が左右アンバランスに凝って頚椎の並びが不規則になり、その部位で椎間が狭まって血管や神経を圧迫しているケースが考えられます。いわゆる
 ②頚椎症ですね。
ごく普通に昔からよくあるケースです。前者よりもこちらは鍼がピッタリで、固くなっている首筋を鍼でほぐして柔らかくし、正しい並びに頚椎を整えます。

また稀に肩関節や腕に問題が有る場合もありますので、腕も回して確認してみて下さい。

治療は特に②の頚椎症に関しては鍼灸院で治療を受けて頂くのが、手っ取り早いのですが、このサイトではdo it yourself 精神で先ず最初はご自分で試していただく様にお奨めしていますので、ご希望のお灸のツボを幾つか紹介します。

①手根管症候群の場合
手首の手のひら側の中央部(正中神経が通っている所)にお灸をすえます。
ここは昔から有る鍼灸医学の「ツボ」ではなく、解剖学的な意味での「ツボ」です。
一カ所に何壮かを繰り返しすえます。これは簡単な方法ですが、即効が有り、皆さん、これだけでほとんど治ってしまいます。

②頚椎症の場合、本来ならば、先にも記しましたように首の問題を起こしている所に直接鍼を刺してしっかりと解して整えていくのが一番ですが、ご自分でお灸をするならば、高麗手指のツボならば可能です。
中指の第一関節と第二関節の中間部で痛みのある点を捜します。見つかったら、ここにせんねん灸などのお灸をします。
(肩から腕にかけて痛む時はお灸の前に中指の付け根を揉んで下さい。)

お灸は熱くなったら、直ぐに消す方法で行います。火傷を作らないこと。


③乏精子症は「補中益気湯」程度の補剤では無理でしょう。
(もっと補力の強い「十全大補湯」も有ります)しかしこれはむしろ「臍下丹田」のお灸がピッタリで、鍼は不要でしょう。
毎日ヘソ下の「関元」又は「中極」にすえてみて下さい。
▲関元(かんげん)へそ下を親指以外の4本指の幅だけ(3寸)下がった所
▲中極(ちゅうきょく)関元の下1寸
該当部分を押してみて強い凹み、鈍痛や違和感で確認すること。お灸は熱くなったら消して、火傷を作らないで、毎日、繰り返し気長にすえて下さい。

手根管症候群の場合 頚椎症の場合  乏精子症 



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