★心が元気になるツボは?
名前 = A
性別 = 男性
age = 20to29
メッセージ = はじめまして。
私は非定型精神病の元患者(現在は完治と診断されています)
非定型精神病は治ってはいますが、現在は鬱傾向、軽いノイローゼのようです。
こころが元気になるのに効果があるツボがあれば教えて欲しいです。
非定型精神病は分裂病、躁鬱病の両方の症状がでるが、比較的治りやすいとされている精神病です。



〔以下はご質問者に返信したメールに一部加筆して載せています)
A 様へ
ホームページを見て下さって有り難う。
多忙で返信が遅くなった事をお詫びします。
早速ですが
精神科治療の基本的なツボを記します。
これらはあらゆる精神病の前駆的精神状態「精神(情緒)の不安定、つまり何となくイライラしていたり、そわそわして心が落ち着かない胸騒ぎ感」を取り去る事を主眼としたツボ
群です。これらは全て大脳の機能的な不全状態がもたらしているのですから
心が元気になるツボとは、やはり大脳が元気になるツボと考えて良いのではないでしょうか?
「機能的な不全状態」言い換えると「働きが悪い」状態を改善するのは鍼灸治療の十八番ですからね。
逆に器質的な変化(損傷など)があれば外科手術などの西洋医学的処置が「手っ取り早い治療法」に成りますね。(それが一番良い方法かどうかは別問題として・・)
何となく心が沈んでいる状態、鬱病はもちろんですが、やる気が出ない無気力感も同じツボで行けます。画像も下に添付します。

ツボ表記上の1寸とは普通は「患者さんの指」で計ります。親指の横幅を1寸、人差し指から小指までの幅を3寸とします。しかしこれはあくまで目安で実際に付近を触ってみてツボらしい違和感を確かめて下さい。

まずはご自分で出来る背中のツボを省略した形のツボ群です。
(多分それでもやらないよりはずっと良いはずですから。。。)
その次の●は鍼灸師に鍼で治療してもらう場合の背中のツボ群です。
画像を下に添付します。
ツボの位置は画像の下に記載しています。


まず心を気持ち良く安定させた後に、やがて元気に成り、やる気が起きるツボ
これら各部位のツボ治療指針(コンセプト)を下記に説明しています。

しかし一言で言えば
睡眠を深くして大脳に十分な休養を与え、全身の血行を活発にして酸素と栄養
集中的に送り込む事で大脳を疲弊した状態から救出させる事を目標にしています。 その結果大脳が力強く蘇り、司令塔としての責任を全うすると専門用語(?)的に言うと滞っていた「気血」が再び全身に行き渡り、(生命)エネルギーの歪みを正します。それが更に大脳の細胞分裂を活性化させる「良い循環」を生み出します。
逆に言えば、何らかの理由(目的喪失、失意、挫折、失恋、家族の死、等々様々なストレス)でこの反対の状況(大脳を疲弊させる状況)が長く続くと全身の(生命)エネルギーバランスを取り崩し、やがてその身体の歪みがフィードバックして本来の大脳機能自体に異変を引き起こし、回復の機会を失った時に精神の病に発展してしまうのではないでしょうか。

「やる気がない」「無気力」は決して「ホモサピエンス」と呼ばれる「全地球を制覇した地球上で最強の生物」の本来の姿ではないはずです。 やはり心身の、中国医学的に言うと「気血」のエネルギーバランスの欠如が生みだした「生命エネルギー損傷症候群」だと考えます。つまりこれは本来の生物の性行を失った「病気」ですから「治る」はずですし、人間らしく生きるためには何としても治さないといけないでしょう。
ネズミを捕らない猫、冷え性の犬、偏食で痩せた豚、孤独癖のペンギン・・・・と同じで「無気力な人間」というのも本来の遺伝子に逆らった病的な存在です。

鍼灸本場の中国では日本ほど特に若者の無気力症は一般的ではありませんから、我々日本の鍼灸師がこの症候については全力を上げて研究を進め治癒率の向上に努めなければならないと思っています。

頭部の血行を促進して大脳に必要十分な酸素と栄養を送り込む
後頭部の凝りを取り心臓から頭部への血液循環を活発にする。  睡眠を深くして大脳を十分に休ませる
大脳が疲弊すると顔面、特に額が重い感じになり表情が晴れやかでなくなる。何か蜘蛛の巣のようなモノが前頭部を覆っている感じが起きる。これらのもやもやしたベールを外して顔面部の意識をはっきりさせ眼前をパッと明るくさせる
頭部はボールペンの尾
の部分でこすっても良い
左と同じ様に 指で押しながらこすって下さい

胸、お腹、下腹の状態(内臓機能)を整え、血行促進と腹筋を強め呼吸力を上げる
3つのツボはどれも心臓に血液を戻す力を強める、心肺機能を活発にするツボ
足先、下腿部から心臓への静脈血の戻りを速やかにする。下半身の血行を促進する事で全身の血行を整える事で
指で押したまま静止する
余り強く押さない事
指でぐっと押し込む 指でぐっと押し込んで静止する

◎頭と顔部分のツボ
百会(ひゃくえ)頭の中央、両耳先を結んだ線上
四神総(ししんそう)百会の前後左右各々1寸(約2センチ)(計4ケ所)
上星(じょうせい)前髪生え際の真上1寸5分(約3センチ)
印堂(いんどう)両方の眉毛の間の中央点。眉間
人中(じんちゅう)鼻の下と唇の上との中間点

◎上肢(腕)のツボ
内関(ないかん)内側手首の横紋から上に向かって指幅2本分上がった所
間使(かんし)手首横筋の上方約3寸、筋肉(撓骨側手根屈筋)と腱(長掌筋腱)の間
神門(しんもん)小指側手首の横筋の上(豆状骨の上方)

◎腹部のツボ
鳩尾(きゅうび)身体正中線上、胸骨剣状突起の下で臍の上約7寸
上かん(じょうかん)臍の上5寸
又は
中かん(ちゅうかん)へその上7~8センチの所。みぞおちとへそのおよそ中間点
天枢(てんすう)へその両側約3センチの所
関元(かんげん)へそ下を親指以外の4本指の幅だけ(3寸)下がった所
又は
気海(きかい)へその下約3センチ強の所(2寸、凹みを確認すること)

◎下肢(足)のツボ
足三里(あしのさんり)むこうずねの骨の外側を膝から3寸(約5~6センチ)下がった所
豊隆(ほうりゅう)外くるぶしの上、約15~16センチの所、押して痛い所
三陰交(さんいんこう)内くるぶしの上約5センチの所 腓骨内側面の後縁
太衝(たいしょう)足親指と人差し指の間をたどり、二つの骨が出会う所

●背中側
督脈経(とく脈系)

陶道(とうどう)第1胸椎きょく突起の下
身柱(しんちゅう)第3胸椎きょく突起の下。ここのお灸は「ちりけの灸」として乳幼児の万病のツボ
心兪(しんゆ)第5胸椎棘突起下の両側約3センチの所
腎兪(じんゆ)第二腰椎(腰のくびれた所)棘突起下の両側約3センチの所、
膀胱経第二側線よりも更に約1寸外側(画像を参照)
                 
 背中のツボ群は
①背中の筋肉の凝りをほぐして背中から
頭部への血行を促進させる。

②心臓、と肺の後ろのツボを刺激して呼吸力を強める。

脳にトラブルがあると呼吸力が弱くなりガス交換が活発に行われなくなります。このために慢性的な酸素不足状態に陥ります。この状態が長く続くと脳の萎縮を起こし同時に身体全体の機能を弱めてしまいます。
時には逆に何らかの理由で呼吸力が弱った為に脳に機能障害を起こすこともあるでしょう。この場合も同じツボを刺激します。
ても良いかも知れませ
ん)
上記のツボ群を出来ればお近くの鍼灸院で治療して貰って下さいませんか?



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