★ 鍼の感受性とは?★
名前 = INO
性別 = 女性
age = 20to29
メッセージ =
初めまして。数年前から鍼治療にかかり、引越などの都合で今まで数人の先生にお世話に成っています。
実は今日初めて行った鍼灸院で、「感受性」の話を聞きました。
どうやら私は鍼に対する「感受性」が強いらしいのですが、何を持ってして強弱がわかるのでしょうか?
先生は「一般的に男性は弱くて、女性が強い傾向にあります」と仰っていましたが・・・。
また、左の足三里(だったと思います・・)に打って貰った時に、右耳に耳鳴り?がしたので抜いてもらいましたが、どういう事なのでしょうか?
宜しくお願いします。


(返信しましたが、宛先不明で戻ってきましたので、ここに掲載します)

「鍼の感受性」って言うと、「???」となりますが、ごく普通に、人に対する「感受性」を考えてみて下さい。

親が我が子に対して、「感受性が鋭い子」と表現した場合、又は、一般的に「感受性が鋭い人」と評する場合、どんな人をイメージするでしょうか?

がっちりとパワフルな体形、強い意志を示す顔貌の人を想像する人はいないでしょう?
むしろ、自身からビシバシと強いエネルギーを発している人ではなく、敏感でナイーブ、受け身で傷付きやすい人が思い浮かぶはずです。

実は「鍼の感受性」も同じです。
「鍼の感受性が強い人」というのは、生まれつき、体力が有って、エネルギーの強い人ではありません。
血気盛んなタイプでは無いと言うことで、男性よりも一般に女性の方が感受性は強い人が多いことになります。

体表(皮膚)に触れると皮膚に健康的な色艶やピチピチとした弾力性が少ないので、見当が付きます。
この様な方々は気力、体力に余裕が無い、五臓六腑の働きが全体に弱い、自律神経のバランスを失いやすい、車のハンドルで言えば「遊び」が無い状態の人ですから、注意深い治療が必要です。

アバウトに鍼を打つと、決して不可逆性の変化では有りませんが、一時的にでも新たなマイナス変化を誘発するのです。

しかし、この様な人は、飲み薬にも敏感で、副作用が現れやすいタイプなので、薬に頼ると、一つの症状が治っても新たな不具合が起きて、却って「病絶ち」が難しい。
言い換えると、鍼治療のように少ない刺激で、手持ちの自然治癒力を促して,身体の不具合を治す穏やかな治療法が、もっとも相応しい人でもあるのです。

日頃から節制し、身体のメンテナンスを行わないと、好不調の差が激しく、活動的な日常をコンスタントに維持するのが難しい。
早い話、真に良い治療家を見付けられるか否かで、活発に行動できる生活寿命が、大いに違ってきます。「金のワラジ」で根気よく探して下さい。

目立たない路地の片隅で、ひっそりと開業している鍼灸師のイメージが、私にはあります。


「足の三里」は足にあっても数あるツボの中でも全身に刺激が波及しやすい、効果の大きいツボです。
深く刺すと五十肩の痛みにも即効しますし、頭部の血流、脳の状態にも影響を与えます。
うつ病や精神疾患の治療にも必須のツボです。

貴女の場合も、
頭部の血流に変化を起こし、脳圧が変わったか、耳の周りの血管(血流)に影響が及んだのでしょう。
右だけに起きたのでしたら身体の右側の組織にアンバランスが有るのかも知れませんね。



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