★自閉傾向の子供★

名前 = ribon
性別 = 女性
age = 30to39
メッセージ =
はじめまして。4歳半の自閉傾向の娘がいます。中国の針治療で自閉症がよくなったという話を聞いたことがあるので教えて下さい。
       


こんばんは!ツボ探の松岡です。早速ですが、ご質問に関して:
特に自閉症に限らず子供さんの治療は最初は刺激への適応を探るテスト的な治療を先ず行い、その反応(リアクション)からその後の治療方針を立てていきます。
 鍼灸は薬物療法と違って、どの人体も持っている「復元力」を引き出して不具合を元に戻して行く治療ですから、治癒スピードは刺激に対する感受性も含めてどうしても個々人の復元力の強弱次第に成ってきます。
(要するに個人差が大きいってことですね)
 
しかし、継続されますと必ず治療を行わないよりもずっと良い結果を生みますから、どちらにお住まいかは分かりませんが、通院できる範囲の地域で一番良い鍼灸師を探して少なくとも高校卒業程度(大脳がMAXまで発達する年齢)までは治療を継続される心づもりでいて欲しいと思います。もちろん自閉傾向が治れば一ヶ月に一回とか二ヶ月に一回とかのペースで通院するだけです。
 
※実は本音を言えばずっと大人になっても治療を継続して頂きたいところなのです。例えば高い所から落ちて頭を打ったとかの外傷も含めて脳に何らかのトラブルの有った子供は大人になって精神疾患に罹るリスクは、そうでない場合よりは明らかに高いというデータだ出ているからです。つまり過重に頭を使う状況に対して脆(モロ)い、精神的ストレスに弱い人に成りやすいのです。その意味で月に一回程度の治療を継続される事はそのリスクを減じられるはずなのです。内臓の病気などとは違って精神の病はその人の一生を左右する事に成りかねません。ハイリスクが分かっている方は日頃から十分な策を講じて欲しいと思っています。 同時に鍼治療は身体自体の免疫力も強めますから時間と経済力が許せば健康食品や薬物と違い体内に取り込むモノではないので副作用も特に考えられませんから出来れば一生の友として欲しいところです。(もちろんこれは 「弁証」に基づいた治療を行った場合でどんな鍼治療でもその様な効果が有る訳では無いのです。例えば腰や肩の痛い所へチョコチョコっと鍼を打つ治療ではそんな効果は難しいと思って下さい)
 
中国では重症の脳性麻痺児も乳幼児期から青年期まで針治療を継続すると、同じレベルの脳障害を持った全く治療を受けていない子供とは、雲泥の差が出て来ています。長期に渡って脳の不具合を調整する治療刺激を継続していくと、子供から大人に向かって脳細胞がどんどん増殖する過程で最初の問題箇所が徐々に修復されて行く様です。その結果、乳幼児期から治療を始めると成人する頃には健常な状態にまで改善されている場合が多いのです。
 
昨年中国に研修に行った際に撮した写真を3枚添付します。写真はどれも治療を継続中の脳性麻痺児を撮した写真で自閉症治療とは直接関係有りませんが、障害の大きい脳性麻痺児の脳さえも修復する事が出来るのですから、それよりは軽症の脳に起因する障害は治る可能性がより高いという事を知っていただくために添付しました。
 
二枚は2歳児の鍼治療時の写真です。重症の脳性麻痺で食物もほとんど食べれない、泣き声も蚊の泣くほどの小さい声しか出ず、首も2歳になっても全く座って居なかったのが毎日鍼治療を受けて三ヶ月後には首が座り、大きな声で泣くようになり、食べ物をしっかり咀嚼するように成って体重がずいぶん増えたそうです。このまま治療を継続すると声がもっとしっかり出るにつれて呼吸力が上がり、胸筋、背筋力も付き背骨がしっかり支えられるように成ってきますので腰も据わり歩けるようにも成るはずだそうです。その後もずっと治療を継続すればおそらく成人する頃にはかつて脳性麻痺児だった事実が分からないほどまで回復すると思われます。 ちなみにこのお子さんの治療は「小児針」=接触鍼ではなくしっかりと鍼を数センチは刺入していました。
 
後一枚は7歳児の脳性麻痺児の写真です。鍼治療を受けるまでは全く立てず、当然歩くことは出来ません。主に「すいな」(ツボ押し)療法を用い半年ほどの治療で立って歩けるように成ったそうです。今後は硬直した手の指を針治療で一本一本伸ばして、健常児並に柔らかく動かせるようにしていくそうです。 この子の場合は7歳からの治療ですから、最初の写真の2歳児とは5年もスタートが遅れています。この5年の遅れはけっこう大きいので、おそらく大人になっても多少の脳性麻痺の痕跡は残ると思われます。 
いずれにしても脳障害は脳梗塞や脳卒中発作後も同じですが一日も早い治療開始が大事です。後遺症のレベルは鍼治療をいつから始めたかではっきり差が出ます。 

脳梗塞も発作後6時間以内に鍼治療を行えば後遺症は全く残らないと中国では云われています。特に開始が遅れると足は何とかなっても(足は病院のリハビリでも機能回復は可能)手の機能回復が無理になります。発作翌日の鍼治療開始では手の機能をまず一生涯回復出来ない事になってしまいます。 たった一日の鍼治療の遅れがその人を一生涯に渡って手の不自由な人としてしまうのです。(後日、発作直後左半身麻痺、全く声が出ない言語障害の73歳男性(日本旅行中の中国人)が脳梗塞発作4時間後に実際に鍼治療を行っている写真(9月10日撮影)を掲載します。彼は言語はもとより患側の手足ともに発作前と全く何一つ変わらない状況まで回復して先日帰国しました。今の彼に残っているのは脳梗塞発作直後の激しい恐怖心と絶望=精神的ショックの記憶=だけだそうです)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



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