> 名前 = 吉野 > 性別 = 女性 > age = under20 > メッセージ = > こんにちは。 > 私は、このつぼ探検隊をみてお灸をしています。 > 今日は、質問があってメールさせていただきました。 > 私の、祖母は膝が悪くて病院に通っていたりするのですが、イマイチ良くならずに今に至っています。病名は『変形性膝関節症』です。これに聞くつぼがありましたら、教えていただきたく思っています。 |
返信が大変に遅れまして、ゴメンナサイ、ずっと、考えていたんですよ、本当に! なんてお答えしようかと。 変形性膝関節炎は、非常に多いんですね。特に日本のお婆ちゃんに。 パーセントで言うと、70歳以上の女性であれば、軽度の人も入れると、明らかに半数以上の方々が罹っておられるのではないでしょうか。太っている女性に限定するともっと多いでしょう。 それくらい多い、いわば、非常にありふれた病気ですが、はっきりとした原因は不明なんですね。 圧倒的に女性に多いので、女性ホルモンの影響かとか言われていますが、度々行っている中国では同じ年配の方でも、日本ほどは見かけませんので、要因は色々ありそうです。 さてなぜ、返信が遅れてしまったかですが、この病気はそもそも、鍼灸が非常に効く疾患なのです。 だけど、ご自宅で素人療法で安全に行うにはどうすれば・・・と考えると難しい。 患部に力を加えるツボ押しは、却って損なってしまう可能性があるので、基本的には、ご自宅で治療するにはお灸が良いんです。ちゃんとすえれば、しっかり効きます。 下手な針治療よりも効くくらいで、自宅でお灸をして、治していた人も昔は珍しくなかったのです。 でも昨今は、お灸のノウハウをお教えするのが、難しいのです。 この場合はせんねん灸をお年寄りの膝回りの柔らかい皮膚にすえるのは、要注意なのです。 昔のように、自宅にもぐさが常備してあって、体調を崩すと、とりあえず、お灸をすえるという家庭がほとんど無くなりましたから、 お灸のほどが分からないんですね。 大きなお灸をすえて、火傷を化膿させてしまったり、とんでもない火傷を作って、放置したままにして、お医者さんに叱られたりする人が多いんです。 なんといっても、お灸は跡が残りますから、うまくやらないと医師から止められてしまうんです。 間接的にすえる「せんねん灸」のようなお灸でも、大きな火傷を造ってしまっている人が結構いるのです。 それで、トラブル防止の為にも、お灸の跡を大きくしないように、「せんねん灸」ではなくて、「もぐさ」を「こより」のように、糸みたいに細くねじって、すえる、糸状灸をお教えしているのですが、これが、また難しい。細く柔らかくねじるべき「もぐさ」を、固くねじってしまうのです。 もぐさを固くねじったお灸は非常に熱いので、火傷も深くなり、続きません。 お勧めは、直径2ミリ以下の太さ、高さ(長さ)は5ミリ~1センチ弱くらいの大きさで、柔らかくねじり上げた糸状灸です。 繰り返し毎日すえたとしても、焼け跡はゴマ粒大の、ちょっと見、「ほくろ」様でないといけません。 このように小さなお灸をすえることが出来る方でないと、二次トラブルの元になりますので、自宅でのお灸はお勧めできないのです。 さて、上記のような細い細いお灸が難しい場合は、膝関節周囲の痛むところに突起物を貼る方法を取るか、もう一つは、手のツボを使う方法がリスクが少なくて、良いですね。 ①突起物を貼る方法 膝の周辺の痛む所に印を付けて、そこにアルミホイルを直径3ミリ程度に丸めて、テープでしっかり貼り付けます。米粒をそのまま貼るのも良いですよ。痛い所を次々に探しては、貼り付けます。 毎日貼っていると、徐々に痛むところが変わってきますので、その都度、貼り替えてください。 普通は膝骨の周囲と内側ふくらはぎ部分、膝上の太ももの内側辺りに強い痛みを発するところがあります。 しかし、かぶれ易い場所ですので、皮膚の弱い方は行わないで下さい。 ②手のツボを使う 韓国で発見された手のツボです。 素人が行っても、危険性が少なく、意外なほど良く効きます。 画像をよく見て下さい。手の小指の関節の周囲です。 尖端から2番目の関節(第二関節)です。 特に痛む所に印を付けて、爪楊枝の尖っていない方で押すか、或いは関節周囲をつまんで満遍なくモミます。 又はこの関節の上に「せんねん灸」をします。 膝関節炎の方は、ちゃんとこの部分に反応が現れていて、軽く触っただけでも、痛みます。 「小指第二関節」が「痛む」ってことは、膝が悪いということの相関性を示しており、治る可能性を表しているのです。 痛くても、少し我慢して貰って下さい。 ご自分でも日頃からつまんで揉む習慣を付けて貰うと良いでしょうね。 あとは、普通に考えて、膝への加重を増やさないためには、背中から、お尻、太ももに掛けての、上体を支える筋肉をしっかりさせなければならないので、背筋をまっすぐ伸ばす、正しい姿勢を保つように心がけて頂くことも大事ですね。 正しい姿勢で立って歩くと、重心が定まって足の裏が地面に吸い付くように接触しますので、転倒防止にも成ります。 若い人も日頃から姿勢を良くするように心がけると、年齢を重ねても背筋が余り衰えず、足腰がしっかりしますので、若々しい体形を保てます。やはり歩くときの重心がしっかりしますので、歳を取っても足や膝が悪くなり難いのです。 中国人の老女に同病が少ないのは、若い時からの姿勢の違いが大きいのでは、と思っています。 ★「良い姿勢を保つ法」 肩を一旦吊り上げて、ストンと力を抜いて落とします。 その後首を天に向けて伸ばして、頭を肩から出来るだけ離します。 この姿勢でいつも居るように意識します。 頭と一緒に肩が上がらないように注意します。 「頭を上げて肩を下げる」、「頭と肩を出来るだけ離す」のが、良い姿勢を作る簡単なポイントです。
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