名前 = acco 性別 = 女性 age = 40to49 メッセージ = > こんにちは。 > 一年以上前から梅核気に悩まされ、このページにたどりつき、慢性扁桃炎の処方を試している所です。 > ところで、この他にもう6年ほど前からたびたび自発性異常味覚(舌が常に塩からい、あるいは苦みがある)という症状を繰り返しています。食事時の味覚には異常ないのですが、とても嫌な症状です。どこの医者に行ってもわからないと言われてしまうのですが、東洋医学ではこのような症状も説明がつくのでしょうか? > 鍼は一度通った事がありますが、内出血で腫れてしまい、痛い思いをして怖くなってしまいました ので、できれば慢性扁桃炎のようなアルミや米粒でできるつぼ刺激など、自分でできる良い治療方 法があれば教えて下さい。よろしくお願いいたします。 ※「梅核」とは梅干しのタネの意味です。 「梅核気」とは、いつも梅干しのタネ状の丸い物体がノド(気管)に引っかかって取れないと感じる病気です。ほっそりしたナイーブな感じの中年女性に多いのです。実は何千年も昔から有る女性特有の有名な病いです。 |
こんばんは、ツボ探検隊です。海外に出ておりまして、返信が遅れてスミマセン!
さて「梅核気」ですが、 慢性扁桃腺炎のツボだけでは効果は余り望めません。 ご存じと思いますが、「梅核気」は精神的ストレスにより引き起こされた症状です。 ですから、精神科の鍼治療方法が必要で、強いツボ効果がないと、大脳に至るまで身体を大きく変化させることは出来ません。ツボを探す際にはしっかりとツボ反応が有るかどうか確認して下さい。 何の違和感も鈍い痛みも無い無感覚の場合はツボが外れている可能性が高いので、見つかるまでじっくり、根気よく探して下さい。
またお書きになっている様に身体の異常から味覚に変化を起こして塩辛くなったり,逆に甘くなったりすることは非常に良く起きます。これは3千年以上も昔から中国医学では大事にする診断の一つで、「五臓による五味変化」と言い、中国医学を学ぶ者はこの五臓と五味の味覚変化を暗記することは、初歩中の初歩のABCと成っています。 西洋医学が、味覚の変化から内臓の働きの異常を推察する方法を全く知らないのは、中国医学では当たり前の常識だけに、逆にホントに面白いくらいの違い様ですね。一般に黄色人種に比べて内臓が強い欧米人は味覚変化を起こす例など滅多に無いのでしょうか。 おそらく西洋では患者さんが頻繁に味覚変化を訴ないので、必要性が無いので研究も行われなかったと云うことでしょう。「暑がり」の人が大多数を占める西洋人相手の西洋医学では「冷え性」や「冷え対策」の研究が行われていないのですが、おそらく味覚変化もこれと同じことなのでしょう。 私なんか患者さんが「実は口の中が塩辛いんです」なんて話してくれたら、「よくぞ言って下さった!」って感じで自らの診断に大きな確信を持って治療に臨めます。口中の味について話して頂くのは非常に有り難い訳です。 大昔の中国の医者達はどの内臓が弱ってくると、味覚がどう変化するかを実際に病んだ人の訴えから発見し、その観察結果から臓器異常とそれにより引き起こされる味覚変化の関係をまとめ上げたのです。 この五臓と五味の関係を記します。 ①肝臓に問題が有る=口中が酸っぱく感じる。(食物の酸味を強く感じる) ②心臓に問題が有る=苦 (食物の苦味を強く感じる) ③脾臓に問題が有る=甘 ( 甘味 ) (脾臓=中国医学では消化器を指す) ④肺に問題が有る =辛 ( 辛味 ) ⑤腎臓に問題が有る=塩辛( 塩味 ) 好きだった甘いものが苦手になってきたり、年齢によっても酸っぱいものが嫌いになったりと、ちょっとした味覚の変化は気を付けて観察すると意外と誰にでも起こっているのです。 この辺はツボ探検隊の「五臓色体表」のページをご参考にお読み下さい。 http://www.shinkyu.com/nazo/innyou.htm ※西洋医学で云う「腎臓」と中国医学の示す「腎臓」では意味が違います。しかし、中国で3千年以上昔から用いていた臓器名の「腎臓」は西洋医学がまだ未発達でその存在すら知らない時代からあるのです。後に西洋医学の「kidney」を翻訳する際に中国で昔から使っていた「腎臓」という臓器名を借用したに過ぎないのです。 西洋医学の腎臓は単体の臓器ですが、中国医学で云う「腎臓」は個の臓器ではありません。中国医学で云う「腎臓」は狭義の臓器としての機能よりもむしろ生命としてのエネルギーの強弱を表す臓器であり、実際には主に遺伝的要素=体質により左右されるものとして認識されています。) ★梅核気のツボ(味覚変化も加味しています) 実際には脈診、腹診などの診察しないと、貴方にピッタリ合ったツボを決める訳にはいかないのですが、ここは当たらずしも遠からじで、ご自分でアルミホイルを貼る事が出来るツボを記します。 精神的効果を求めるとツボ数が多く成りますので、体表反応を確かめながら正しいツボを探すのは難しいかも知れません。実際には痛くない鍼灸院の方が圧倒的に多いのですから、出来れば鍼治療に再挑戦して頂く方が確実な効果が望めますので、お奨めです。 また味覚の変化からも慢性的な気力消耗があり(腎虚)、お灸が相応しい方です。機会があればお灸(せんねん灸で良いです)にもぜひ挑戦して下さい。 天容、天突、内関 神門、曲池、だん中、鳩尾、中かん、気海(或いは関元、違和感の強い方を選択) 足の三里、三陰交、 太けい、太衝
※生理不順が有れば「血海」のツボを押して反応を確認して、用いて下さい。
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