中国中医研究院付属:広安門医院 NO.2

 
4階に「鍼灸科」が有ります。他にも「腫瘤科」「神経内科」「気功康復科」「口腔科」「一般外来」「特殊外来」などと書かれています。生憎と「鍼灸科」しか訪問していませんが・・ 北京市医療衛生機関が決めた鍼灸科治療料金表です。針も灸も4元(約60円)ツボ注射は一ヶ所1元。耳針3元、火針5元、瀉血4元、使い捨て針を頼むと1本0・3元等と細かく設定されています。
鍼灸科の医師の紹介板です。名前と顔写真、主任医師、副主任医師等の肩書きが書かれています。 医師は各自別個の診察治療室で診療します。各室にはベッドが6、7台並んでいます。治療を受ける患者さんは自分が指定した医師の診察室の前で順番を待ちます。つまり何人の患者さんが廊下で待っているかで各医師の技術力、人気が分ってしまいます。
当日一番患者さんが多かった鍼灸科7診を訪問しました。
ここは副主任医師「王寅」先生の診察室でした。彼女は中国中医学院の名医紹介欄でも紹介されている名医ですが、英語も堪能ながら小柄(150cm位)で優しい先生でした。この年代(40代)の医師で英語に堪能な方は中国では非常に珍しく国際学会での英語での研究発表も行っておられます。
脳梗塞のお婆さんが車椅子で診察に来られていました。血圧測定から脈診~舌診と「四診」(中国医学的診断)をまず行っています。 数千年前からの古式(?)「四診」の後にCTによる画像診断と現代の中国伝統医学の医師〔中医師)はお勉強(?)が大変です。この大変さが伝わって国内では「中医師」への志望者が減っているのも分ります。
メニエル氏病の患者さんです。発症後即この治療室に来たそうです。今日は2度目の治療だということですが、かなり良くなっていると述べておられました。耳の後周り、手足のツボを使っています。王医師はツボの選定以上に一つ一つのツボへの刺激テクニックにこだわって治癒率を上げている医師です。同じツボをテクニックを様々に変えて刺激し、その効果の違いを研究テーマにしておられます。 脳血管疾患、心身症、耳鳴り、難聴の治療などが王先生の得意分野だそうです。 この方は耳鳴りと難聴の患者さんです。この耳のツボ「耳門」は患者さんに口を開けて貰わないと耳の中の目的位置に届かないツボです。これは日本の鍼灸でも同じ方法を取ります。

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