★日本人に「中国成金」が出る時代がやっと来た★ |
日本と中国との関係、特に経済における関係について厚かましくも言及してみたいと思います。時はまさしく、やっとと言うか、遂にと言うか先頃カタールのドーハで中国のWTO加盟が決定しました。一般の日本のマスコミはこれを余り大きく取り上げていない様ですが、実は本当に大変な事です。今までの中国は社会主義国独自の異様に高い関税や偏狭なルールを設けて諸外国との対等な貿易を阻んでいました。常に自国にのみ有利に成るよう仕組んでいた中国の姿はもう過去のものに成り、公平な市場経済ルールに従う事を約束したのです。何年もの間今年こそ加盟決定と言われながら21世紀にずれ込んだのも生産性で遅れた農家の多い中国が農産品の関税は発展途上国並の優遇を求めていたからです。しかし近年の経済成長に自信を付けその点も中国は妥協しました。 最近の日本では「ユニクロ」の成功に代表される如く、多くの生産工場が中国に拠点を移し始め日本経済空洞化の危機が叫ばれています。どう考えても人件費が日本の10分の1以下の国には生産効率において逆立ちしてもかなわないとすっかり日本人は項垂れて(うなだれて)しまっています。21世紀の世界の工場となる中国に対して丸で完全敗北、白旗を揚げてしまったかの様です。しかし私はそうは思いません。中国がWTOに加盟したことで世界一の人口を持つ市場が正式にオープンと成ったのです。現在の中国のGDPは何と世界で6番目で、この順位はハイスピードで上昇中です。これは日本にとっても大きなチャンスであると思うのです。小泉さんの唱える例外無き構造改革が額面通り進められれば、恐ろしいほどの失業者が出ることは誰もが知っています。この失業者の受け皿が全く仮想できない事が日本人を大きな「不安のるつぼ」に陥れて閉塞感を増強し株価の下落に歯止めが掛かりません。日本が貧しくなる事は今やイコール中国が豊かになる事でも有るのですから、私は中国向けに輸出できる製品を必死になって考えれば大きな商機が限りなく有ると思います。例え裕福な層が13億の人口の1割であっても日本人口に等しいわけですからね。(現に私が知っているだけでも年収数千万円〜数億円(年商じゃないですよ)という上海や北京に住む中国人が何人もいます。中国滞在中はいつもこの貧しい日本人は奢って貰ってばかりです) 飲食店でも百円ショップでも中国にどんどん進出すれば良いと思います。(但し中国人の人脈を得る事が大事ですが・・・) 私にはどうしても日本は「中国」をマーケットとして過小評価しているように思えてならないのです。現在「携帯電話」の加入者数が1億3600万人と中国がダントツ世界一に成っています。これが如何に凄い事かを日本人は余り知りません。何故ならば中国では日本の様に携帯電話の通信端末(電話機種本体)がタダ同然では全く無いのです。旧型の安い機種でも日本円で2万円程度します。日本人が日常使っているレベルの機種なら日本円で10万円位で北京の専門店で売られているのを今夏私の目で確かめました。安い機種でも大方の中国人には「月収」並の値段です。そしてこれら中国人が買っている機種に日本製は有りません。フインランドの「ノキア」の機種が一番多く次いで「モトローラ」等アメリカ製機種でしょうか《モトローラの追い上げが急で両社のシェアは流動的です)どうみてもそれらは日本製の携帯よりもカッコ良くないのに市場をすっかり欧米に取られています。私の使っている日本製機種を見せると「ワっ!イイな!」と感嘆するんです。中国人の平均月収以上の数万円〜10万円もする携帯端末が世界一売れている国なんですよ、中国は。そして音も良く液晶もきれいで優秀な日本製品は全く出回っていない現状がそこに有ります。残念ですね。美味しい所は欧米に常に先を越されてる感じです。 私は中国に何度となく出かけておりますが、原則としてホテルには泊まらずあっちこっちの中国人のお宅に泊めて頂いています。その結果何日も風呂に入らず「ザコ寝」同然の旅と成る事も多いのですが、中国人の真の生活を知る貴重な体験をさせて頂いていると思っています。当地で日本人にお世話になった経験は1度も有りません。正確に言うと中国で他の日本人に全く会った事も無いのです。おそらく中国にはビジネスマン始め留学生など多くの日本人が滞在しているはずですが本当に一人としてお会いした経験がありません。毎日何処へ行っても右を見ても左を見ても日本人は我々一行だけなのです。現地で会った多くの中国人に生まれて始めて日本人を間近で見たとも言われました。「な〜んだ、中国人とそっくりじゃないか!」と。こんな日本人には当たり前の感想を彼らは口々に驚いた風に発するのです。決して田舎じゃないんですよ。人口が数百万の都市でです。現地に住む日本人とは行動半径が全く違っていて間近に遭遇する機会も無いのでしょうか、不思議です。 何処にでも有りそうな中華料理屋に何軒入っても日本人に会いませんでした。上海でも100人は入れる程大きく清潔でメチャクチャ美味しい店がずっと以前からあるのですが、日本人が来た事は無いと珍しがって支配人が言っていました。どうやら現地の日本人が入る中華料理屋とごく普通の中国人が通う店とは違うようです。つまりどんなに多くの日本人ビジネスマンや留学生が中国に滞在しても本当の意味で彼ら中国人と深い接点を持って混じって生活している訳では無いってことが嫌と言うほど分ってしまうのです。それでは日本からビジネスマンが何人行っても中国人が何を望み何を考えて日々暮らしているか、どういう物ならお金を惜しまないか、中国人のニーズがよく分らないのではないかと思うのです。 ですからむしろ年に1、2回しか行かない程度の私の方がごく普通の中国人については滞在している日本人ビジネスマンよりも分っている事も結構有るのではないかという気がするのです。 誰もがご存知のように中国は人脈で動く国です。「コネ社会」です。常に政治体制が不安定で個人も密告で生命を脅かされる歴史を重ねてきた国ですから親類を始め「ごく親しい人間関係」だけが生きる頼り「保険」みたいなモノなんですね。中国人は超長い歴史はあっても自分たちを守ってくれる国(法律)や組織(会社)を持った事が無いのですから自前でお互いを保護し合う人的ネットワーク(人脈)を作るしか強く生きる術は無かったのです。「人脈」はイコール「頼母子講」みたいなモノで、高額なお金もお互いに融通し合っています。この人脈に対してはお互いに限りなく無償で動き、献身的に奉仕し合います。しかし自分の人脈以外の人には中国人同士でも酷い仕打ちを平気でする人が少なくない。悪どくお金を巻き上げたり、逆に幾らお金を積んでも拒絶する人もいます。自分たちの人脈以外の人間に対しては丸で違う世界に住む異星人同様に扱っているように見えます。多くの日本企業が中国で痛い目に会っているのも彼ら日本人ビジネスマンが中国人の人的ネットワーク内に入る努力を積んでいなかったならばごく当然の帰結と納得できるのです。「商売のみ」「ビジネスライク」という関係は中国では「お付き合いが有る」「何がしかの関係が有る」ことに成らないのです。「異星人」「異教徒」と同じです。もし商売相手の中国人の「冠婚葬祭」に呼ばれなかったら、まずこの商関係もいずれ破綻すると思わなければ成らないでしょう。親しい人間関係=人脈の一員に組み入れられない人間は他のネットワークに属する「異教徒」みたいなもんですから、ほぼ「敵」同然の扱いを受ける可能性が有るのです。「異教徒」「敵」には何をしても彼らの良心は滅多に痛まないでしょう。人の道を説く宗教者でありながら異教徒のアメリカ人は堂堂と「滅ぼす」などと宣言するタリバン同様に!! 話がヒドく横道に逸れてしまいました。単に私は日本人が中国で成功しないのは中国人の懐に入って彼らの心(ニーズ)を探求していないからではないかと言いたかっただけなのです。自分達の人脈の中で「生きる」彼らは言い替えると非常に「小さな国の住民」とも言えます。「小さな国」なので敢えて「国民」と表現せず「住民」としました現在も中国国民は居住地を自由に自分で決める事は出ません。 中国人は新しいモノが好きで、思い出に浸るノスタルジックな感傷はまず有りませんし、古いものを大切に残そうとする価値観も一般の人は持っていません。日本人は「機械文明」という言葉にもある種マイナスイメージを持っていますが、中国人にはプラスイメージ以外思い浮かばないそうです。 ですから最新のマシン、新製品は心から大好きな人達です。 自己表現が大っぴらで無邪気な人が多いです。ストレートで好奇心が強く凄い前向きなのです。一人一人に大きな志(こころざし)=野心があり実現の為には大きな辛苦にも耐えて頑張っている人が多いのです。それに子供好き、教育熱心な人の割合は日本人以上です。やはり賭け事は好きですね。何処に行っても路上のあちこちに座りこんでトランプで賭けています。株式投資はごく普通の家庭でも行っています。有線放送の株価チャンネルをごく普通の勤めをしている夫婦の家庭でもよく見ています。日本人よりも音域が広く、音程も高い中国人にはカラオケや歌が好きな人が多いのですが、老若男女が集って歌う政治色のない歌は今の中国では無いのです。この様なコンセプトの楽しい歌を作れば大ヒットするでしょう。特に北京では韓国ポップスが人気ですが、日本も「北国の春」以上のヒット曲を新たに出したいものです。中国では歌詞(漢詩の感覚?)の良さで感動させる歌が求められているようです。友人の日本語ペラペラの上海人に聞くと「北国の春」も日本語の歌詞よりも中国語の翻訳歌詞の方が格調が高くずっと優れていると言います。だから日本以上にヒットしたのだと。日本のヒット曲でも歌詞の良い(例、中島みゆきとか)歌を優れた漢詩を書ける人に翻訳を依頼すればヒットするはずです。 中国では1度作った家や製品をこまめに修理する器用な人材はその業界には居ないので(賢い人はすぐ別の業界に行ってしまう)、何処も「要修理」のモノで溢れています。特に水道工事、電気工事関係のメンテナンスの仕事は国中に山ほど有る感じです。電力事情が悪く停電がまだまだ日常茶飯事の国ですから節電機能を謳った器具も将来性が高いと思います。中国は広いので一概には言えませんが、ほぼ年中水不足の国ですから節水対策に長けた商品も強い需要があるでしょう。 トイレの汚い事は信じられない程ですが、これも啓蒙すれば大きな商機でしょう。中国には日本の菓子のコピーがいっぱい有ってとても売れています。日本のお煎餅、チョコレート、スナック菓子業界は自信を持って中国に販路を広げるべきです。日本の「おやつ菓子」のレベルは世界一でしょう。今の中国は一人っ子政策で子供にお金を惜しまないので、お菓子を含め玩具、ファンシーグッズ、学習机や教育用品、子供服などは良い品であれば高くても買ってくれるはずです。沈陽では夕御飯時に日本のアニメの「名探偵コナン」がテレビ放映中でした。ピカチュウもキティちゃんも人気者です。日本のテレビゲームも任天堂の64ビットのモノとかプレイステーションとかも日本よりも高いと言ってました。特にゲームソフトの中古市場が出来ていないので新品しか買えず凄く高いとこぼしていました。日本のテレビゲームの中古品ショップも流行るでしょう。日本のサブカルチャーは中国でも商品価値が高いのですから。それから基本的に電化製品は豪華な立派な作りの物が喜ばれます。日本の様に「最軽量」とか「コンパクト」「機能的デザイン」の製品は余裕が無く貧弱で安物と思われます。大きな冷蔵庫も憧れの的です。とにかく絢爛豪華な製品の登場をいつも待ち望んでいるのです。苦しい時代の長かった中国人には「豊かな生活」「豊かさ」イメージこそが長年の憧れです。まだまだ(イタリアやフランスの)ブランド品の知名度は低いのですが、日本製品のレベルの高さは誰もが知っています。中国の老人に話を聞くと、数千年前の大昔(日本の弥生時代頃)、秦の始皇帝の優秀な家臣「徐福」が不老不死の薬を求めて来日した時に、この「徐福」が中国の優秀な頭脳を持った若者を家臣として根こそぎ引き連れて行ったそうです。その優秀な彼らの子孫である日本人は平均的中国人よりも優秀で当たり前なのだそうです。真偽の程は全く判りませんが、この様に考えている中国の老人は少なくない様で他の中国人からも同じ話を聞きました。 もとい、今や中国も「持ち家」が奨励され住宅需要が急増しています。中国の家やアパートは外観は真っ黒で落書きが一杯で壁が崩れてボロボロでも中に入ると日本の豪邸並の内装の家がけっこう多いです。クリスタルのシャンデリアや大理石の床、天蓋付きのクイーンサイズの豪華なベッドetc・・。その廃屋風の外観とのギャップに本当にびっくりします。丸でパルチザンの地下のアジトに来たような感じがします。インテリア内装材、照明器具は日本より良いものがはるかに安いのでしょう。(特に照明器具のデザインが欧米向け輸出品を多く作っている関係で日本製品よりずっと良いです。日本中に溢れているポリエチレンなど合成樹脂のシェードなど全く見当たりません。)今のところインテリア用繊維製品の品質、デザインは良くありません。中国人好みの易や風水模様などの「幸運」や「財」を生むニュアンスのインテリア壁紙やカーテン生地が有れば喜ばれるでしょう。 しかしどんなに豪華な設備も1度壊れるとそれっきりです。住宅に関してもメンテナンスが必要なものはどれもこれも十分なメンテナンスが出来ていません。家庭には立派なカラオケセットはあってもドライバー(ねじ回し)一本置いて無かったりするのです。「ホームセンター」のお客さんに成るべき人は嫌と言うほど居る中国ですが、実際に自宅の不具合や何かを自ら修理する習慣がないようです。「ホームセンター」はまだ有りません。そういえばかつての日本も同じでした。アメリカでは何十年も前から大きなホームセンターが流行ってましたが日本で急増したのはごく近年の事です。 とにかく日本国内で今後溢れる失業者を引き受ける業界などちょっと出て来そうに無いことは自明の理です。こんな時代に内需の拡大も望めないでしょう。WTO加盟により自由貿易大国の仲間入りすることが決まった13億人市場を狙ったプロジェクトを立ち上げる事で新たな前途への希望が生まれるはずです。中国とて貿易相手国:日本の凋落は重大な意味を持ちます。どちらもアジアの大国、お互いの公平な輸出入が有ってこそ両国の真の繁栄が有るはずですから、共存共栄、我々日本人も新たな対中起業を官民一体で本気で考えるべき時だと思うのです。 まともかく、今回の中国のWTO加盟の決定によって日本人にも新たな「中国成金」=中国で商売を始めて大儲けした一般人=が生まれる時代が始まった事は間違いないでしょう。 追記: 中国は殆どの夫婦は「カカア天下」です。家庭に於いて高額商品購入の決定権もほぼ女性に有ります。中国人女性は喧嘩っ早く気の強い人が多いですが、野心家で勇気や根性があり男性以上にパワフルな感じを受けます。中華民族社会は「女社長」の割合が世界一なのではないかと思います。 |