> 名前 = KTKO > 性別 = 男性 > age = 20to29 > メッセージ = > 突然申し訳ございません。KTと申します。今後、上海中医薬大学へ1年間留学したいと考え ておりますが、中国のことを調べてみると、どうも、水はミネラルウォーターを買っても7割方は 問題があるとか、食事は衛生的でないといった情報が聞かれます。 > 又、私は、魚以外の肉食はせず、バナナが大好物なのですが、そういったものは、大学の売店で売っているのでしょうか? > 留学するに際してのアドバイスをお願いします。 > あと、私のメールが壊れていて見ることができなくなっております。 わがまま言ってもうしわけご> ざいませんが、ホームページ上でお答えできたらと思います。 |
どうも、こんにちは、ツボ探の松岡です。 先ず最初にお奨めしたいのは、今後の留学をお考えならば、出来れば事前に数日程度でも一度上海に行かれてアウトラインでも体験されたらどうでしょうか? 上海なら片道2時間程度の飛行で行けます。上海は緯度が日本と余り変わらないので、台湾や香港へ行くよりも、はるかに近いのです。
他の物でも実は中国では品質の良い物は決して安くありません。同じレベルの品質ならば日本よりもむしろ高いくらいです。逆に品質を問わなければどんな物も安く間に合わせられます。そこが日本と大いに違いますね。日本ではどの品も有る程度の品質が保たれているのでブランド品は別として、同じタイプの製品ならば10倍以上も価格差が開くことは先ず無いですよね。 安価な「類似品」が積極的にどんどん作られて、ちゃんとした需要と市場を持つのは中国ならではの経済システム(?)でしょう。まだまだ食べるのが精一杯という人達が多数を占める国ですから、安ければ品質が悪いのを承知で買うのです。 乗用車でも例えばホンダのコピーのニセモノ車が売られていたそうですから、驚くばかり! 筋金入りの安価で粗悪な品、ニセモノが大手を振るう市場経済社会がそこに存在まします。 物事にこだわらない人でしたらぜんぜん問題有りませんが、そうで無いならば、生活用品もそれなりの金額でお買い求めになるのが安全だと思います。 中国はとかく神経質な人にはカルチャーショックが多い国でしょうが、現在の中国は何しろパワーが有って私などむしろ日本よりもずっと「性」に合うので、年に一度は「気合いを入れに」行っています。 昨年は縁有ってオーストラリアで広い一軒家を借り切っての生活体験をしましたが、どうにもあの国で暮らす人には生物としての強い精気や覇気を感じず、将来住みたくない国の筆頭に成りました。つまり中国とは真反対の清潔で整然とはしていても退屈な国でした。ですからオーストラリアが大好きな人には今の中国は好きに成れない様に思いますね。 食事に関しては少なくとも中国では大部分のメニューは火を通した炒め物ですから、これら熱々のメニューだけを食べていれば問題はないでしょう。 ただ最近の高級店では「サラダ」や「お刺身」メニューも有りますが、生ものは食べない方が無難でしょう。海鮮料理がここのところずっと流行っていますが、肉料理に比べて高いですね。 ただ上海料理は北京料理よりも中華独特の香辛料の使用が少なく日本人の口に合いますから、留学中には美味しい想い出もイッパイできると思います。 私など単に食事目的だけで家族全員がお正月を上海で過ごした事も何度かありました。料理に関しては決して高級店でなくとも美味しい店がたくさん有ります。 又上海中医薬大学には大きな学食が有りますが、今は分かりませんが、安いですが味の方は「まあ、まあ」でした。やはり大学職員用のレストランの方が私には美味しかったです。(もちろん、値段が違いますから)
学内の売店でバナナが有るかどうかは分かりませんが、移転後の大学は町外れに有るので、相応の品揃えのコンビニかスーパーが作られているのではないでしょうか。 それに上海には屋台の果物屋が沢山ありますから心配ないでしょう。 バナナは日本と違ってだいたい上からヒモで吊して売っていますが、 屋台も含めて果物を売る店は日本よりも多い感じですよ。学内で無理なら町に出た時に買われたら如何ですか。 それに浦東からは遠いですが、日本人が多く住む古北路には日本の食料品店も有り、また大手スーパー「カルフール」が出来ていて、去年はここでよく買い物をしました。ここの食料品売場は清潔で本当に何でも揃いますよ。半年ほど前に撮した「カルフール」店内の食品売場の一部を紹介しましょう。
中国は肉まんや饅頭など小麦粉使いが得意ですから、「食パン」「菓子パン」共に美味しいです。アメリカのパンはまずいですが、中国ではしっとりモチモチしたパンが好まれ、美味しい味付けパンが売っています。写真には写していませんが、この店もパンを焼いているコーナーが有り、美味しい焼きたてパンを売っています。(皮の硬いフランスパン好きには向かない)但し、パンは他の食品に比べると高いので普通の中国人にはちょっと贅沢品です。 そうそう去年は帰国当日にここで焼きたてパンをたくさん買って帰り、日本へのお土産としましたが、珍しい上に美味しいと大変に喜ばれました。 実は日本人へのお土産にして喜ばれる食品って意外と無いのです。中国人が贈答に用いる「月餅」は非常に値段が高いお菓子ですが、どうにも日本人好みの味では有りません。 今年3月にも古北路に行きましたが、時間に追われてお土産のパンが買えず、恨まれました。 むしろ貴方にとっての一番の問題は
何と言っても中国は魚以外の肉食がほとんどの国ですからね。 もっとも上海料理の名物の一つが魚料理ですが、これは淡白な川魚を蒸した、醤油ダレの魚の蒸し煮です。これとは別に唐揚げをした川魚に甘酢あんをかけた料理も有名ですが、どれも要するに上海では魚料理イコール川魚です。ところがご存じかも知れませんが、中国では急激な工業化による工場排水の増加に汚染処理が追いつかず、河川の汚染は深刻な国内問題に成っています。残念ながら中国では肉食の方が安全です。 更に中国では肉食と言っても牛肉を食べる習慣は無いので都会人はともかく、地方ではまだまだ牛肉を食べた経験のない人は限りなく100%に近い状態でしょう。肉食といっても鳩や鴨などの鳥、ニワトリ、豚肉です。日本に招聘した中国人をレストランに招待したとき今食べている料理に入っている肉が牛肉だと教えると、食べていた料理を口から戻しそうになりました。年輩の中国人だと牛肉だと知ると食べられない人が多いですね。 もっとも貴方はお若いのですから何事も経験で、留学を機会に出来るだけ何でもお食べになることをお奨めしたいです。 「中医学」ばかりでなく「食」も重要な中国文化のハイライトで、むしろ中華料理として全世界に歓迎されている中国文化の「旗手」でしょうから、本場で堪能して下さい。 日本料理の様に栄養価以上に美意識や食感を楽しむだけのメニューはほとんど無く、本当に「医食同源」で暑さ寒さの時候に応じて身体を守る為に編み出された料理が多いのも特徴です。 正しく中国料理は人体(健康)を守るためにその価値を高めてきた知恵の産物で、決して中国医学と無縁ではないのです。調味料も多くは漢方薬と同じ材料が用いられている事からもそれが分かります。 ですから、「医学」を学ぶのと同じ想いで是非何でも食べて中国文化の真髄に浸ってきて下さい。 そうすれば、より一層実りの多い留学に成ると思います。 私は長期留学の経験は無いので、寮生活についてのアドバイスは出来ませんが、いつ研修に行ってもアジアや欧米から来ている留学生が多いので同じ東洋医学を目指す彼らと交流できる機会も貴重ですね。
中国留学に際しての留意点としては、「セクハラ」問題があります。中国人女性達に聞いてみると中国人から見た日本人男性に対する一般的認識は「女性に対して横暴でスケベ」だと言います。中国に在住する日本人男性の行動は同じ中国人に比べると女性蔑視に基づくセクハラ行為に溢れていると言います。特に中国各地の大学で教えている日本人男性教授がセクハラするのは昔から有名らしく、そのリスクに対する覚悟がないと日本人教授の授業を受けられないと女子学生達は思っていると聞かされました。数年前、中国の大学祭か何かで日本人男子留学生がブラジャーをして歌い踊り、中国に対する侮蔑行為だと大騒ぎになった事がありました。お遊びにしても女性用下着をもてあそぶのは既に「ワイセツ」の名を馳せている日本人の評判に対して火に油を注ぐ事に成ったと思われます。女性をもてあそぶかの様なギャグや下ネタは中国では御法度です。 日本人に比べると中国人女性の強さ(恐さ?)は比較に成りません。会社社長、政府の要職にも女性が大変に多い国です。中国で暮らされると直ぐにお分かりになると思いますが、中国は男は愛嬌、女は度胸の国です。日本と同じ感覚で女性に接すると問題を起こします。病院で内科診察を受けるときでも女性は絶対に衣服を脱ぎませんし、診察中も不用意に身体に触れると大きなクレームが来ます。医師の社会的地位は日本ほど高くないのです。もちろん聖職意識など持って接しているとは夢にも思っていません。医師も生身のスケベ男としか見ていませんから、臨床研修中は特に女性患者さんに対して十分すぎるほどの注意が必要です。 そう言えば最近来日した中国人男性(50才)が日本の家庭に招待されて一番驚いたのは、奥さんが宴の間ほとんどの時間を台所に立っていた事だそうです。「来客中にずっと台所に立っている奥さんを見たのは生まれて始めてだ」と言うことでした。「この年まで自分の両親を含めて来客中は夫が台所で料理をする、妻はずっと宴席に座して客と接するものと思っていた」そうですが、日本では全く逆だったと驚いていました。 特に上海では専業主婦でも料理は全て夫がする家庭が少なくない様です。 私の知る上海の大金持ちの会社社長でも帰宅時は明日の朝食と夕食の買い物をして帰り、帰宅すると直ぐに夕食作り、朝は朝食を作ってから奥さんを起こすそうです。 私は無粋にも「専業主婦の奥さんの仕事は何ですか?」と聞きましたら「家族の行動を監視し監督すること」と言われました。 中国では妻が決定権を持っている家庭が大部分で、特に都会では「家長」は妻なのです。夫の出世、一家の将来は云わば妻の采配に掛かっている、つまりどのうら若き女性も「尊厳に溢れた家長」予備軍な訳で、くれぐれも軽々しい接し方をしないことです。 そもそも中国人の男は最初から出来れば自分よりも頭の良い女と結婚したいと画策するらしく、日本の様に自分よりも能力の劣った、少しでも目下の女を妻にして家の中で君臨したいと考えるのとでは丸で正反対ですから、当然ながら作られる家庭像が全く違っても不思議ではないでしょう。 おもんぱかれば、確かに母親の遺伝子を受け継いだのか、自分よりも優秀な子を持つ父が日本よりも多い気はします。養子をとる事を認めない血縁文化、弱肉強食の国での老後を考えれば、競争力の有る優秀な子が生まれる可能性を第一に考えて、能力の高い女を妻として求めるのは当然といえば当然です。過酷でシビアな歴史を持つ国ならではの発想でしょうか。ツボ探検隊の取材でも自分の奥さんが医学部の学年あるいはクラスで一番の秀才だったと自慢する医師ばかりに遭遇しました。(真意はよく分かりませんが、その飛びきり優秀な女に選ばれた男がこの私です。という自慢でしょうか?) 話はがらっと変わりますが、中国に滞在すると一番困るのは公衆トイレです。壊れたまま水が出ないトイレ、ドアの無いトイレもけっこう多いのです。そしてドアの無いトイレでの排便時にはちゃんとルールが有り、正しくは順番待ちの人に対面してしゃがみ、目の前で待っている人の足元を見ながら用を足すのですが、目前に立っている人から見下ろされながら用を足すのは大変です。相手に尻を見せてしゃがむのは最高に失礼な行為だそうですからお気をつけ下さい。いわゆる大手のデパートの店内トイレでも万引き予防なのか仕切りの壁は有ってもドアが無かったりします。 また使用後のトイレットペーパーは絶対にトイレに流してはいけません。便器の横にある大きなカゴの中に捨てます。日本人旅行者がペーパーをトイレに流して詰まらせてしまい大騒ぎに成っている現場に遭遇した経験がありますが、血相を変えて怒られてました。一旦トラブルと修理が大変なのも中国ならではです。中国は文化的に「職人」が育たない国ですから。(「職人」が育たない文化風土は韓国も同じですね。蔑視発言と取られそうなので、更に云うと日本は逆に「職人」は居ても「現場監督」が育たない国。) 人口に比して水資源が少ない、慢性的な水不足である中国のトイレは水圧、水量が少ないので、排水口も小さく紙を流すと詰まりやすいのです。お尻を拭いた紙はトイレに流さず別の容器に捨てる決まりなっています。これは中国の一般家庭のトイレも同じです。 もっともホテルなどの外国人向けの施設や高級レストランではトイレも国際標準にして有るでしょうから、これらの施設のみで生活している分にはたぶん何もトイレに問題は有りません。 05・05・25 |